病院栄養士

「栄養士の話は聞きたくない!」患者さんへのパターン別、栄養指導時の言葉がけ術

白衣を着た笑顔の女性

こんにちは!
管理栄養士 kaeru(@eiyokaeru2)です!

kaeru
kaeru
実はわたし、栄養指導に自信があります

といっても病態にめちゃめちゃ強いわけでもないし、栄養計算がめちゃめちゃ早いわけではありません。病態についてならわたしよりできる人はたくさんいます。

でも、栄養指導にきて開口一番に

患者さん
患者さん
栄養士の話を聞いても無駄!栄養士の話なんて聞き飽きた!

なんていう患者さんに最後は、

患者さん
患者さん
あんたの話ならちょっとは聞いてやるよ

といった言葉をいただくことがよくあります。
むしろそういう困ったタイプの患者さんが得意だったりもします。

学校給食時代やアルバイト時代にいろいろな年齢層の方と接してきたし、人間関係の本なども読んで勉強してきました。

だから栄養指導には自信があります。笑

この記事では、そんなわたしがどうやって聞く耳をもたない患者さんに栄養指導への興味を持たせているのかをご紹介していきます。

「栄養士の話は聞きたくない!」と言う患者さんには2パターンある

患者さん
患者さん
栄養士の話は聞きたくない!

この発言をする方は

  1. 過去に相性の悪い栄養士に当たったことがある
  2. 自分なりの食事のこだわりをもっている

経験上、基本はこのどちらかです。

「栄養士の話を聞きたくない!」と言われて栄養士が諦めたら、終わりです。

そもそも栄養指導室まで来てくれた時点で、やる気や聞く気が多少なりともある方です。
全く興味がなければ来てくれませんからね。

こちら側が「栄養指導をするぞ!」という心持ちではなく、まずは「この人と話そう」の姿勢に接していきましょう。

kaeru
kaeru
きょうは〇〇さんのことを教えてください
kaeru
kaeru
わたしは○○さんに情報をお伝えするので、やるかやらないかは〇〇さん次第です。
kaeru
kaeru
せっかく来てくださったんだから、少しお話だけでもしていきましょう

こういった柔らかい言葉がけからスタートします。

過去に相性が悪い栄養士にあっていれば、そこで過去の栄養士の話がでるでしょう。

食事にこだわりがあれば、「酒は絶対にやめたくないんだよ」「制限はされたくない」などを訴えてくるでしょう。まずはどちらかのタイプか見極めてください。

パターン1「過去に相性の悪い栄養士に当たったことがある場合」の対処法

「過去に相性の悪い栄養士にあったことがある場合」は、相性が悪かった栄養士を患者さんと一緒に批判するのはやめましょう。

患者さん
患者さん
あの栄養士はダメだと思ったんだよ!

となってしまうと「あの栄養士が言ったことはすべてダメだった」となってしまう場合があります。

それよりも「相性が悪かった栄養士とわたしは違うんだ!」ときちんと示すことが大事です。

kaeru
kaeru
栄養指導だからといって、わたしが〇〇さんへなにか強制することはありません。
kaeru
kaeru
でも〇〇さんが「これならやってみようかな?」っと思えることを一緒に探したいので、ぜひ〇〇さんのお話を聞かせてください

やたらと栄養士さんに怒られていた人なら、これで大抵収まります。
しかも基本みなさんは自分のことや病気の話を聞いてもらいたいので、じゃあ話そうかな?となります。

まずは傾聴の姿勢が大切です。

 過去の栄養士を否定せず、傾聴の姿勢で相手に寄り添う

パターン2「自分なりの食事のこだわりをもっている場合」の対処法

「自分なりの食事のこだわりをもっている場合」は他人になにかを変えられるのを嫌います。

だから本人自らがこのこだわりを変えないといけないかも?」と気づいてもらえるように話を持っていくほうがうまくいきます。

例えば、患者さんの食生活を聞いていて明らかに漬物や調味料で塩分が摂りすぎていたとします。

でもそこで間髪入れずに、

管理栄養士
管理栄養士
それは塩分を摂りすぎだから、よくないですね

なんて言ったらダメです!かなりの確率でムッとされるか、怒ります。

言っていいのは何回か継続で指導に通って信頼関係ができてきた患者さんや、理解力が高くて前向きな患者さんぐらいです。

塩分を摂りすぎている話を聞いたあとにさり気なく、

kaeru
kaeru
漬物の塩分量って知ってます〜?
kaeru
kaeru
調味料の塩分量ってこんなに差があるんですよ!

と情報を提供します。そこで患者本人に気づかせるんです。

「えっ!こんなに塩分とってたの?」ということに。

できたら1日分の食べている食事の塩分計算をしてあげるといいですね。
現実を教えたり、情報を与えてることで本人に気づかせるんです。

本人が気づけば、あとは行動するかは本人次第です。

あなたは指摘するんじゃなくて、プレゼンターとして情報提供や提案をしてください。

 まずは傾聴の姿勢
 食事の問題点は患者本人に気づかせる
 プレゼンターとして現実を教えたり、情報提供や提案をする

わたしの栄養指導での失敗談

今では栄養指導に自信をもてるようになったわたしも過去にたくさん失敗をしていて、今があります。ここでちょっとした失敗談をご紹介します。

失敗談「ラーメン大好きな患者さんにラーメンの頻度をしつこく減らすように言ってしまった」

高血圧と脂質異常症の既往がある患者のAさん

  • 一人暮らしの男性
  • 趣味は友人とラーメンを食べにいくこと
  • 週に2〜3回は友人と深夜にラーメンを食べる

このAさんの栄養指導を初回、継続と新人のときに担当しました。

Aさんは継続指導の際にラーメンの回数を週2〜3回→週1回に減らしたのですが、「もう少し減らせないのか?」とわたしがしつこく言ってしまいました。

脂質の検査値も多少はよくなっていましたが、数値としてはまだまだな状態でした。

結果、2回目の継続指導は連絡なしのキャンセルに…。

Aさんにとってラーメンを食べることは、友人と食べに行く楽しみでもあったということ。

それなのに、わたしはしつこくこだわりの部分を否定していたんですね。

まずは週に1回に減らせたことを認めて、別の部分から食事内容の改善をアプローチするべきだったのかもしれません。

もう少し違う提案方法をするべきだったな〜と今でも反省しています。

何事もまずは傾聴。
その後は本人が行動できるようなフォローをすることが大切ですね!

まとめ「栄養指導にどんな患者さんでも、諦めずにまずは傾聴」

今回は「栄養士の話は聞きたくない!」という患者さんへ栄養指導する時の言葉がけのコツをご紹介しました。

ポイントをまとめると

パターン1 過去に相性の悪い栄養士にあったことがある場合

 過去の栄養士を否定せず、傾聴の姿勢で相手に寄り添う

パターン2 自分なりの食事のこだわりをもっている場合

 まずは傾聴の姿勢
 食事の問題点は患者本人に気づかせる
 プレゼンターとして現実を教えたり、情報提供や提案をする

こんな感じです。

栄養指導はどんな患者さんでも、諦めずにまずは傾聴

どんな患者さんでもこちらは諦めずにご本人の気持ちに寄り添うことで、解決策は見えてきます。

まずは言いたいことを一度飲み込みつつ、まずは傾聴の姿勢からが一番です。

その先は患者さんによって柔軟に対応していくことが大切ですね。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。